身体のしくみ
手が背中に回らない、エプロンの紐が結べない、ズボンの後ろポケットに手が届かない。肩が動かしにくいと感じる場面は生活動作に支障をきたします。手を背中に回す動きは、肩を後ろに引く・腕をひねる・肘を曲げる、という3つの動作が重なっています。これを制限する問題は筋肉の部位によって変わります。
こんな場面で困っていませんか
- エプロンの紐を後ろで結べない
- 服の着脱がしにくい
- ズボンの後ろポケットから財布が取り出せない
- 車の後ろの席に手を伸ばすと肩の前が痛む
- 背中を洗う時にタオルが届かない
手を背中に回す動き
手を背中に回す動きは複合的な動作によって行われています。
- 肩を後ろに引く(伸展/しんてん)
- 腕を内側にひねる(内旋/ないせん)
- 肘を曲げる
実際に動きを観察すると、3つの要素に加えて肩甲骨の動きも伴ってきます。指先が腰の高さを越えるあたりからは肩甲骨の傾きが増えます。肩、肘、肩甲骨の動きは連動しています。肩だけの問題ではありません。
どの段階に問題があるのか
3つが順番に重なるのでどの動作に問題があるかで原因となる部位が変わります。
- 後ろに引く動作に問題がある。肩の前から上にある組織です。棘上筋(きょくじょうきん)・上腕二頭筋長頭(じょうわんにとうきんちょうとう)・烏口上腕靭帯(うこうじょうわんじんたい)がこの範囲にあります
- 内側にひねる動作に問題がある。肩の後ろ側にある、三角筋後部(さんかくきんこうぶ)・棘下筋(きょくかきん)・小円筋(しょうえんきん)と関節包がここにあります
- 肘を曲げる動作に問題がある。肩の上、外側にある組織です
肩の後ろ側にある棘下筋と小円筋は腕を外側にひねる筋肉です。腕を内側にひねるときはこの2つが伸ばされます。三角筋後部はその上を覆っています。腕を後ろに引く、ひねる、の動作に問題が出ます。
肩の前が痛いのに原因は後ろ側ということがおこります。押して痛みが出る場所と原因となる部位は同じとは限りません。マッサージしても痛みが再度出現する場合は、別に原因がある可能性が高いです。
内側にひねる硬さは腕を後ろに引いた形で出ます
腕を体の横に置いたまま内側にひねる角度と背中に手が届く高さは必ずしも一致しません。肩の痛みがある方ではこの2つのずれが大きく出ます。
一方で肩を30度ほど後ろに引いた状態で内側にひねった角度は背中に手が届く距離とよく合います。横で測ると問題がないのに後ろに引いた形にすると止まる。ここが分かれ目です。
ご自宅で確かめるなら左右それぞれで背中に手を回し親指の先が届く高さをくらべてみてください。片方だけ低い位置で止まるならその側で3つの動きのどれかが止まっているのかもしれません。
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